公開セミナー「ブロックチェーンを活用した社会的インパクト:スマート・インパクト・ボンドを事例に」

ブロックチェーン技術が世界を変えつつあります。当初、ビットコインなどの仮想通貨として注目を集めたブロックチェーンですが、現在は、スマート・コントラクトを活用した取引の自動化や記録保存の活用が注目されています。フィンテックの発展と共に、ブロックチェーン技術を活用した革新的なサービスはさらに広がり、社会を変えていくでしょう。

社会的課題解決の領域でもブロックチェーン技術を応用した様々なプロジェクトが進行しています。国際的には「社会的インパクトのためのブロックチェーン連合」が結成され、金融包摂、サプライチェーン・マネジメント、人権、エネルギー・環境、健康・幸福、人道支援、教育、社会的弱者支援などの分野でブロックチェーン技術を活用することが検討されています。さらに、ソーシャル・ファイナンスの領域では、ICOを通じた資金調達やトークンを使った成果連動型支払いが、フィランソロピー分野でも、仮想通貨寄付や寄付金使用の追跡プラットフォームなどの新たなサービスが登場しています。

今回のインパクト・サロンでは、このように持続可能な開発から企業CSR、開発協力、コミュニティ開発、人道支援など多岐にわたる分野で応用が期待されているブロックチェーン技術の可能性を展望します。ブロックチェーン技術は、公共サービスからビジネスに至るあらゆる領域を革新する可能性を秘めています。ソーシャル・セクターも例外ではありません。グローバルに進むブロックチェーン技術の社会的インパクトへの応用の議論を紹介することを通じて、日本における適用可能性を探ります。

さらに、具体的な事例として、現在、ソーシャル・インパクト・ボンドを革新することが期待されるスマート・インパクト・ボンドを取り上げます。現在、英国のAliceと協力して開発に取り組んでいるケイスリー株式会社の鈴井豪さんをお招きし、その可能性や社会実装にあたっての留意点を伺うことで、ブロックチェーン技術を活用したソーシャル・インパクトの実際について検討します。

皆さんのご参加をお待ちしています。

多摩大学社会的投資研究所

■プログラム概要■

【日  時】    2019年8月9日(金) 午後7時より8時半(開場:午後6時半)
【会  場】    日本財団2階会議場
【講  師】 小林立明(学習院大学国際センター 准教授)
       鈴井豪(ケイスリー株式会社アソシエイト)
【参加費】  2000円(研究所の個人・法人サポーターは無料)
【申込方法】 事前にPeatixにてお申込み下さい。 https://tama-csi9.peatix.com/
【主  催】  多摩大学社会的投資研究所
【助  成】    サントリー文化財団
【特別協力】  社会的投資推進財団
【問合せ】    多摩大学社会的投資研究所 info@tama-csm.org 

■講師略歴■

小林立明
(学習院大学国際センター准教授)

国際交流基金、日本財団、日本NPO センター勤務等を経て、2017 年4 月より現職。2012 年から2013 年にジョンズ・ホプキンス大学市民社会研究所国際フィランソロピー・フェローとして「フィランソロピーの新たなフロンティア領域における助成財団の役割」について研究。専門は、非営利組織経営、グローバル・フィランソロピー、ソーシャル・ファイナンス、ソーシャル・イノベーション、社会的インパクト評価等。2018 年6 月より、多摩大学社会的投資研究所の研究員としても活動を行っている。

鈴井 豪
(ケイスリー株式会社アソシエイト)

大学院でRやPythonを利用したインパクト評価や因果推論を中心にデータサイエンスの持続可能な開発への活用を学ぶ。2018年よりケイスリーに参画。社会的インパクト評価や成果連動型契約に加えブロックチェーンに関するプロジェクトも担当している。試験的にケイスリー社内トークンの発行やブロックチェーンを利用する分散型アプリ(DApps)開発にも取り組んでいる。(立教大学社会学部卒、UC Berkeley Master of Development Practice修了)

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