特別セミナー「コロナ危機に立ち向かうソーシャル・ファイナンス:「価値を大切にする金融」の役割

新型コロナ・ウィルスの感染拡大は、日本経済を直撃しました。日本政府が公表した4月の月例経済報告の基調判断では、「景気は、新型コロナウィルス感染症の影響により、急速に悪化しており、極めて厳しい状況にある。」とした上で、先行きについても感染症が内外経済をさらに下振れさせるリスクに十分注意をする必要があるとされています。

特に、影響が深刻なのは、移動制限、外出自粛の影響を受けやすい観光業、飲食業、小売業や、財務基盤が脆弱な中小企業です。日本政府は、政策金融と民間金融の協力による資金繰り対策や中小・小規模事業者の事業継続を支援する持続化給付金など様々な緊急経済対策を打ち出していますが十分ではありません。また、コロナ危機後の経済回復、特に地方支援やソーシャル・ベンチャー支援には、政府の補助金だけでなく、コロナ危機後の経済・社会の構造変化を見据えた新たなビジョンに基づく投資が求められます。

このような危機に、ソーシャル・ファイナンスはどのように対処しているのか。今回のセミナーでは、首都圏の中小企業支援で陣頭指揮を執っておられる第一勧業信用組合の新田信行理事長、インバウンド観光客の激減という危機の中で地元企業の継続と回復に奔走している飛騨信用組合の古里圭史常勤理事総務部長、そして独立系VCとしてスタートアップの育成とスケールアップに取り組んでおられる株式会社iSGSインベストメントワークスの佐藤真希子取締役の参加を得て、新型コロナウィルス対応の最前線での取り組みをご紹介頂きます。同時に、コロナ危機後の経済・社会構造の変動を見据えた上で、これからの展望についても語って頂きます。また、現在、第一勧業信用組合もメンバーとして参加している「価値を大切にする金融グローバル連合(GABV: The Global Alliance for Banking on Values)」が推進している海外の新型コロナウィルス対策についてもご紹介する予定です。

新型コロナ・ウィルスのグローバルな感染拡大に直面し、まさに価値を大切にする金融、ソーシャル・ファイナンスの真価が問われています。危機の時代において金融が果たすべき役割とは何か。この問題をセミナーでは徹底的に議論していきます。

ぜひ多くの皆様にご参加いただきますようお願い申し上げます。

多摩大学社会的投資研究所

■プログラム概要■

【日  時】  2020年6月5日(金) 午後6時半より8時
【会  場】  Zoomによるウェビナー(申し込み頂いた方にアドレスをご連絡します)
【登壇者】    新田信行(第一勧業信用組合理事長)
        佐藤真希子(株式会社iSGSインベストメントワークス取締役)
       古里圭史(飛騨信用組合常勤理事総務部長)
        江上広行(株式会社URUU代表取締役/JPBV事務局長)
       小林立明(多摩大学社会的投資研究所研究員)(モデレーター)
【参加費】  無料
【申  込】  事前にPeatixにてお申込み下さい。 
       https://tama-csi20200605.peatix.com/
【主  催】  多摩大学社会的投資研究所
【共  催】  第一勧業信用組合
【協  力】  JPBV(一般社団法人 価値を大切にする金融実践者の会)
【問合せ】  多摩大学社会的投資研究所 info@tama-csi.org 
【その他】  参加者多数の場合、Facebookライブ配信に変更する可能性があります。

■講師略歴■

新田信行
(第一勧業信用組合理事長)

1956年生まれ。千葉県出身。1981年一橋大学卒業後、第一勧業銀行(現みずほ銀行)入行。みずほフィナンシャルグループ与信企画部長、みずほ銀行銀座通支店長、みずほ銀行コンプライアンス統括部長を経て、2011年みずほ銀行常務執行役員。2013年より第一勧業信用組合理事長。2016年黄綬褒章受章。

佐藤真希子
(株式会社iSGSインベストメントワークス取締役)

2000年にサイバーエージェント入社。 インターネット広告事業で初の女性マネージャーとなる。子会社を経て、2006年からサイバーエージェント・ベンチャーズ (現:サイバーエージェント・キャピタル)にてベンチャー投資に従事。 2016年2月、独立系VCのiSGSインベストメントワークスを設立、取締役・代表パートナーに就任。独立系VCでは日本初の女性パートナーとなる。1号ファンドで国内外の65社へ投資、2号ファンドもスタートしている。経済産業省のJ-Startup推薦委員、次世代アントレプレナー育成事業(EDGE-NEXT)推進委員や 城南信用金庫、第一勧業信用組合の評議員などをつとめている。

古里圭史
(飛騨信用組合常勤理事総務部長)

2005年スクウェア・エニックス入社。2007年有限責任監査法人トーマツトータルサービス1部入所。上場企業・非上場企業の会計監査業務、ベンチャー企業に対するIPO支援業務、内部統制構築支援業務等に従事。2012年10月に地元、飛騨・高山にUターンし、地域密着のコミュニティバンクである飛騨信用組合に入組。融資部企業支援課長、経営企画部長を経て現職に至る。電子地域通貨『さるぼぼコイン』を手掛け、域内経済の循環促進とコミュニティの活性化に取り組んでいる。公認会計士・税理士。ひだしんイノベーションパートナーズ株式会社代表取締役社長。慶応義塾大学大学院政策・メディア研究科特任准教授。

江上広行
(株式会社URUU代表取締役/JPBV事務局長)

1967年石川県金沢市生まれ。地方銀行、システム開発会社を経て2018年9月株式会社URUUを設立。金融機関などの組織開発、リーダーシップ教育などの事業を営む。2018年12月日本にバリューベースバンキングを普及させることを目的に、新田信行氏らとともに価値を大切にする金融実践者の会を発足。2020年5月にその新田氏との共著で『誇りある金融』 (近代セールス社)を刊行。趣味はサッカー観戦。

小林立明(モデレーター)
(多摩大学社会的投資研究所研究員)

国際交流基金、日本財団勤務、学習院大学准教授等を経て、2020 年4 月より現職。ペンシルバニア大学NPO指導者育成修士課程修了。2012 年から2013 年までジョンズ・ホプキンス大学市民社会研究所国際フィランソロピー・フェロー。専門は、非営利組織経営、グローバル・フィランソロピー、ソーシャル・ファイナンス、ソーシャル・イノベーション、社会的インパクト評価等。

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