第24回インパクト・サロン開催報告

8月19日(木)に第24回インパクト・サロン「サステナブル・ファイナンス有識者会議後の実践に向けてーーサステナブルな市場作りを率いる人材を中心にーー」を開催しました。セミナーには、60名以上の方々にご登録頂き、充実した議論を展開することが出来ました。改めまして、ご登壇頂いた林礼子 BofA証券株式会社取締役副社長と岸上有紗 日本サステナビリティ投資フォーラム理事、そしてご多忙の中、セミナーに参加頂いた方々にお礼申し上げます。

セミナーでは、まず岸上さんから、金融庁の「サステナブル・ファイナンス有識者会議」報告の概要をご紹介頂きました。委員として実際の議論に参加された岸上さんによる的確な説明で、有識者会議報告の意義が非常に明確になったと思います。さらに、岸上さんからは、(1)個人向け金融商品の開発への配慮、(2)情報開示・収集・評価インフラの整備、(3)サステナブル金融市場を支える人材育成の3点が重要だとの整理がありました。それぞれ重要な論点であり、特に人材育成については、グローバルな議論の場に積極的に参加し、日本もルール形成プロセスに寄与していくべきだとの指摘が印象的でした。

続いて、林さんより、有識者会議分科会が取りまとめた「ソーシャルボンド・ガイドライン(案)」について紹介がありました。まず、ガイドライン策定の背景として、近年の急速なサステナブル市場の発展、特に新型コロナウィルス感染拡大後のソーシャルや要素に対する金融市場の関心の高まりがあるとの説明がありました。今回のガイドラインは、国際資本市場協会(ICMA)が策定している「ソーシャルボンド原則」との整合性を図りつつ、日本の特性に即したソーシャルボンドの指針を策定することになったとのことです。このため、ガイドラインでは、日本における社会的な目標とは何かを具体的に提示しながら、プロジェクトの評価・選定、資金調達、レポーティング等についての指針がまとめられています。

お二人の発表の後、社会的投資研究所の堀内副所長、佐々木首席研究員も加わり、活発な討論がなされました。トピックは、人材育成の重要性から金融行政のあり方、日本のサステナブルな社会への移行の方向性など、多岐にわたり、非常に興味深い論点が提示されたと思います。最後に、林さん、岸上さんから、この報告書は終わりではなく始まりであり、広く金融・産業界を中心に大学・研究機関も巻き込んで議論を深めていく必要があるとの指摘がありました。研究所としても引き続きこのテーマを取り上げていきたいと考えています。

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