公開セミナー「英国社会的インパクト投資の現在」

2013年のG8社会的インパクト投資タスクフォース立ち上げ以来、英国は社会的インパクト投資の普及・発展を主導してきました。休眠預金資金を活用したホールセール銀行のビッグ・ソサエティ・キャピタルの設立、世界初のソーシャル・インパクト・ボンド組成、社会的証券取引所設立など、様々な先駆的試みを通じて、社会的インパクト投資セクターを牽引しています。

今年2月には、新たに休眠資産活用法が成立しました。銀行の休眠預金だけでなく、保険、年金、投資、資産運用、證券などの口座に眠っている資金を活用することで、新たに8.8億ポンド(約1,450億円相当)の資金が利用可能となりました。また、創立10周年を迎えるビッグ・ソサエティ・キャピタルは、2025年までに社会的インパクト市場を少なくとも2倍に拡大させる戦略を発表しました。

さらに、現在、英国では、地域重視型投資(Place-based Impact Investing)、多様性・平等・包摂(Diversity, Equity and Inclusion)促進、社会的企業のニーズにあった資金提供手法の開発・普及など、社会的インパクト投資のアップグレードに向けた様々な議論が進められています。

今回のセミナーでは、このような英国の社会的インパクト投資の最新動向を概観した上で、日本人として唯一ビッグ・ソサエティ・キャピタルで勤務している五十嵐剛志さんを討論者としてお招きし、ビッグ・ソサエティ・キャピタルを中心とした現地の最新情報を共有して頂く予定です。

格差・貧困の拡大や超高齢化など深刻な社会課題に直面する日本において、社会的インパクト投資を発展させることは重要な課題です。ブレクジットによる様々な社会課題に社会的インパクト投資を通じて取り組む英国の経験は、日本にとっても重要な示唆を与えてくれることが期待されます。

できるだけ多くの方々のご参加をお待ちしております。

■セミナー概要■

【日 時】 2022年5月21日(土) 17時30分〜19時
【会 場】  ZOOM 会合
【登壇者】 五十嵐剛志 ビッグ・ソサエティ・キャピタル 財務マネージャー
      小林立明 多摩大学社会的投資研究所主任研究員
【参加費】 1000円(研究所の個人・法人サポーターは無料)
【申込み】 事前にPeatixにてお申込み下さい。 https://tama-csi20220521.peatix.com/
【定 員】 100名
【主 催】 多摩大学社会的投資研究所
【その他】 キャンセルは48時間前までにお願いします。
【問合せ】 多摩大学社会的投資研究所 info@tama-csm.org 

■ 登壇者 ■

五十嵐剛志
(ビッグ・ソサエティ・キャピタル 財務マネージャー、公認会計士)

PwCあらた有限責任監査法人で金融機関に対するアドバイザリー業務、内閣府で社会的ファイナンスや社会的インパクト評価に関する調査及び政策立案、KIBOW社会投資ファンドで社会的インパクト投資実務、ハーバードビジネススクールImpact-weighted Accounts Initiativeリサーチフェローを経て、現職。英国オックスフォード大学経営学修士課程修了(MBA)。公認会計士。

小林立明
(多摩大学社会的投資研究所主任研究員)

国際交流基金、日本財団勤務、学習院大学准教授等を経て、2020 年4 月より現職。ペンシルバニア大学NPO指導者育成修士課程修了。2012年ジョンズ・ホプキンス大学市民社会研究所国際フィランソロピー・フェロー。専門は、非営利組織経営、グローバル・フィランソロピー、ソーシャル・ファイナンス、ソーシャル・イノベーション、社会的インパクト評価等。主要著書に「フィランソロピーのニューフロンティア」(翻訳)、「入門ソーシャルセクター」(共著)、「英国チャリティの変容」(共著)等。

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