公開セミナー「ジェンダー・レンズからDEIレンズへ」

日本の最大の社会課題の一つは男女格差(ジェンダー・ギャップ)です。世界経済フォーラムの報告によると、日本の男女格差は全世界146ヶ国中116位。特に、経済参加・機会は121位と低い状況にあります。これは、日本の女性の賃金水準が低く、正社員であっても経営参加の門戸が閉ざされている現状を反映しています。

この問題解決の一つのオプションとして、サステナブル投資やインパクト投資におけるジェンダー・レンズがあります。ジェンダー・レンズとは、意思決定に際しジェンダー平等の視点を取り入れる投資手法を指し、女性起業家への投資から女性に配慮した商品・サービス提供企業への投資まで多岐にわたります。ジェンダー・レンズ投資の拡大によりジェンダー平等に配慮する企業活動が拡大すれば、男女格差の改善に資することが期待されます。さらに、ジェンダーだけでなく、多様性(Diversity)、平等(Equity)、包摂(Inclusion)に配慮したDEIレンズというより包括的な投資手法を導入すれば、様々な分野の格差是正、社会的包摂に取り組むことも可能です。

今回のセミナーでは、グローバルに進展するジェンダー・レンズからDEIレンズへの発展を概観し、主要な行動原則や評価指標、ツールなどを紹介します。その上で、金融庁オープンラボの小崎亜依子ラボ・リーダーをお招きし、7月に発表された「スタートアップエコシステムのジェンダーダイバーシティ課題解決に向けた提案」の概要についてご紹介頂きます。

SDGs目標の達成や社会課題の解決に向け、投資の役割はますます重要になっています。ジェンダー・レンズやDEIレンズなどを導入すれば、企業や社会における様々な格差是正がさらに進展することが期待されます。今回のセミナーはサステナブル投資やインパクト投資の更なる発展の鍵を握るジェンダー・レンズやDEIレンズについて議論する貴重な機会です。ぜひご参加下さい。

セミナー概要

【日 時】    2022年9月29日(木) 18時30分〜20時
【会 場】    ZOOM 会合
【登壇者】  小崎亜依子 金融庁政策オープンラボ・リーダー
       小林立明 多摩大学社会的投資研究所主任研究員
【参加費】   1000円(研究所の個人・法人サポーターは無料)
【申込み】   事前にPeatixにてお申込み下さい。 https://tama-csi20220929.peatix.com/
【定 員】      100名
【主 催】    多摩大学社会的投資研究所
【その他】     キャンセルは48時間前までにお願いします。
【問合せ】   多摩大学社会的投資研究所 info@tama-csi.org 

登壇者

小崎亜依子
(金融庁総合政策局総合政策課サステナブルファイナンス推進室 課長補佐
同政策オープンラボ・リーダー)

国内運用会社勤務後、8年近くにわたり、国内シンクタンクにて企業のESG側面の評価分析を行い、ESG投融資商品の立ち上げや実行を行う金融機関を支援。その後、スタートアップにおいてダイバーシティや新たな働き方に関する事業開発を担当するとともに、主に女性を中心として延べ100人以上のキャリア支援に携わる。2020年より金融庁にてサステナブルファイナンスを担当する傍ら、政策オープンラボ「金融界のDiversity, Equity & Inclusion」を立ち上げる。

小林立明
(多摩大学社会的投資研究所 主任研究員)

国際交流基金、日本財団勤務、学習院大学准教授等を経て、2020 年4 月より現職。ペンシルバニア大学NPO指導者育成修士課程修了。2012年ジョンズ・ホプキンス大学市民社会研究所国際フィランソロピー・フェロー。専門は、非営利組織経営、グローバル・フィランソロピー、ソーシャル・ファイナンス、ソーシャル・イノベーション、社会的インパクト評価等。主要著書に「フィランソロピーのニューフロンティア」(翻訳)、「入門ソーシャルセクター」(共著)、「英国チャリティの変容」(共著)等。

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